HYTSヴァイオリンな日々

ヴァイオリンの魅力と謎について日々思うことを書きたいと思います。

RED LEAVES

11月の終わりは、木の葉が紅く染まりますね。

紅葉は、秋の終わりという感じがして、趣があります。

 

近くの公園の写真です。

 

f:id:HYTS:20181201002446j:plain

 

f:id:HYTS:20181201002520j:plain

 

 ヴァイオリンの表面の色を思い出します。


ヴァイオリンのニスの色は、赤、黄色、茶系やオレンジですが、言葉では表現できないぐらい多彩です。その色は、ヴァイオリンの外観を見るときの楽しみの一つですね。

 


しかし、ヴァイオリンの表面のオリジナルニスは保存が難しく、オールドヴァイオリンのニスは、楽器を復元及び保護するため、リタッチされているものが殆どだそうです。

 


ヴァイオリンのニスは敏感で、長期間ケースに閉まったままにしておくのはよくないと、ある楽器屋さんに聞きました。ヴァイオリンの木は空気に触れて呼吸するので、弾かない場合でも、時々ケースの外に出して、様子を見た方がよいそうです。

 


楽器屋さんに行くと、ヴァイオリンを吊るしているのは、空気で呼吸させる意味もあるそうです。

 


特に高温多湿な環境は、ニスが敏感に反応して、ヒビ割れたりしてしまうこともあるので、要注意ですね。

 

 

僕がアシュモリアン博物館でみた、ストラディバリウス1716年製のメシアのニスは、溜息が出るぐらい美しかったです。ヴァイオリンがミステリアスに輝いていました。

 

世界中の人を魅了する魔力は、このミステリアスな赤色にありますね。300年間この輝きを保っていることは奇跡です。

 

 f:id:HYTS:20181201002615j:plain

 

f:id:HYTS:20181201002646j:plain


一人の製作家でも、製作するヴァイオリンによって、ニスの色が変わります。


以前あるヴァイオリン製作家に、「黄色と赤のニスを選ぶ基準は何ですか?」と聞いたことがあります。

 

「木及び製作する過程で、それにあったニスの色と質感を考えて選択する。」

 

と回答でした。

 

木と会話して、ニスを塗る。

 

製作家は凄い仕事ですね。